CREATE 2001/08/03
UPDATE 2001/08/12
ブロードバンド化 (3)

突然開通

7/28 の夕方、InfoSphere から郵便が届いていて、「開通のお知らせ」が送られてきた。開通には、申し込みから 15〜20日かかるということだったので、最低でも8月になると思っていたのに、突然の開通は焦りますね。まだ心の準備ができていないよ〜。

早速ルータとモデムを接続しました。PPPoE の設定自体は問題なく済み、インターネットにアクセスすることができました。モデムとルータの設置場所の関係で、非常に暑い部屋で作業しなければならないので最悪なのであるが、接続は問題なかったので、今度は涼しい部屋で作業を続けることにしました。

Biz ADSL8 は、LAN型PPPoEで、NAT&スルーの機能を使って接続することになります。LAN 側のネットワークに、グローバルIPアドレスの機器と、プライベートIPアドレスの機器を混在させるのです。ルータ自身と、インターネットに公開するサーバを、グローバルIPアドレスにして、残りのホストはプライベートIPアドレスで運用することになります。
普通なら、このような構成をとる場合には、2台のルータを使用して、LANを2つのネットワークに分けるのものなのですが、NAT&スルーを使えば、1台のルータで2つのネットワーク(?)を同一物理ネットワーク上に混在させることができます。

ところがこのLAN型PPPoEが曲者で、いろいろな問題にブチ当たりました。
結局、これをうまく設定できたのは、7/29の夜でした。
時間かかりすぎ。


とりあえず、速度はまずまず

気になるパフォーマンスを測定してみました。
時間帯によって数値は異なるが、下り 800〜940kbps、上り 400kbps 程度です。
これはけっこういい数字です。1.2Mbps くらい出ている人も多いけど、これだけ出ればOKとしておきます。うちの場合、下りよりも上りの速度が重要なんだけど、上りは下りよりも周波数の低い帯域を使用しているので、下りよりもノイズに強い(?)ので大丈夫。


環境の移転は険しい茨の道 (1)

現在 DION Standard で運用しているサーバを、Biz ADSL8 環境に移転する作業を開始します。

いちばん大事なのは、うちのネームサーバの移転。ドメイン名を変えずに移転しようとしたのですが、鶏と卵の問題にブチ当たりまくる。

レジストラのウェブページで、苦手な英語で戦いながら設定する。何よりも問題なのは、設定したものが自分の想定通りにできたかどうかを確認できるのに非常に時間がかかるということです。Network Solutions のデータベースに反映されて whois で出るようになるまで、丸1日くらいかかるのです。間違えていたらまた最初からということになり、うまくいかないときはイライラする。

結局、ネームサーバを、ドメイン名そのままで移転することは諦めた。レジストラ内の処理を熟知していないと、鶏と卵問題で失敗しまくり。変数Aと変数Bの内容を入れ替えるように簡単には行かない(これも意外と面倒ですが…)。

ネームサーバやドメインの設定は、実際にネームサーバが動作していることや、逆引きの設定が正しくなされていないと失敗するケースが多いです。クラスC以下のサブドメインのネームサーバの場合、上位のドメインのネームサーバに、逆引きの設定を入れてもらわないと、自分のところのネームサーバで逆引きをすることができません。この手続きも大変時間がかかりました。プロバイダに依頼するのですが、なんでも、プロバイダから JPNIC に書類の申請を行なわなければならないらしくて、時間がかかるようです。最低5営業日かかります、と言われた時には、眩暈がしました。

新しいネットワーク側には、新規でドメインを取得し、その名前でネームサーバを運用することにしました。やはり実際に動作していないとマズイことがわかりましたので、新しく FreeBSD マシンを立ち上げて、ネームサーバを新規で立ち上げました。

このようなことになるのは、事実上必至と思われますので、当初考えていた、ドメイン名を変えずにネームサーバを移転する、というのは不可能ではないかと思うのですが、実際はどうなんでしょう。知っている人、ポインタで結構ですので教えてください。

さて、現在、この文章を書いている時点では、ようやくドメインの逆引きができるようになった段階です。なにかこう、大きく肩の荷が下りた気がします。
実はまだ、うちのネームサーバの存在が、whois に反映されていない状態ですが、ドメインの存在だけは認められたようです。whois で出るようになりました。
ネームサーバの存在が反映されていないため、他のドメインのネームサーバ欄に、うちのネームサーバを記入することができません。
でも、たぶん、もうちょっとだと思います。

それができるようになれば、いよいよ、ウェブサーバ、メールサーバの移転になりますねぇ。
このとき、初めて、うちのサーバの物理的な移転になるのですが、なんとなく、気楽です。

この話題は後ほど。
(文章が下手で、何が書いてあるかよくわからないでしょうが、まあ、大変だったんだなー、と思ってくだされば、それで結構ですので…)。


ルータ

ブロードバンド化(2) にも書いたように、ルータは NTT-ME の BA5000 SOHO を購入しました。実は、これが超難物でした。

複数のグローバルIPアドレスを扱うことができるルータは、これ以外には数機種しかありません。スループットなどの面で、BA5000 以外の選択はなさそうだったので、これでなんとかやってみようと思っていたのですが…。

複数のグローバルIPアドレスを扱う場合、LAN型PPPoE接続で、NAT&スルーという機能を使います。これは、LAN側のネットワーク上に、グローバルIPアドレスのホストと、プライベートIPアドレスのホストを混在させることができる、なかなかのスグレモノなのです。
うちはPCが10台くらいありますので、8つのグローバルIPアドレスでは不足なので、サーバなど、グローバルIPアドレスが必要なもの以外は、すべてプライベートIPアドレスで運用します。
グローバルIPアドレスのホストとプライベートIPアドレスのホストは、ルータを経由してお互いに通信が可能です。
Microsoft ネットワークも、同じ物理ネットワーク上に居るので、お互いに参照可能だと思います(まだ試してないけど)。

BA5000 のファームウェアは、まだ全然枯れてなくて、ネットマスクの入力の際に、255 を入力しようとしたら、「0〜254の値を入れてください」とエラーが出るなど、何度も目まいに襲われました。ちなみに、このエラーは、ブラウザの JavaScript を OFF にすれば回避することができました。

まあ、とりあえず、苦労しながら、なんとか LAN型PPPoE接続の設定はできたのです。ちゃんと思い通りに動作しているようでした。

ところが、こいつが不安定だったのです。朝起きてみると、ルータがハングアップして、ping も受け付けない状態になっているのです。
これは電源を切->入すれば復活するのですが、これじゃ、サーバの運用なんてできやしません。ルータがハングした場合、局側がタイムアウトするまで PPPoE のセッションがしばらく回復しないので、これはマズイなと思いました。
局側のタイムアウトは、NTT西日本の場合、30分とも噂されていたのですが、意外と早く回復するようです。これはちょっと安心しました。10分以内には回復しているようです。

このルータ、恐ろしく熱くなります。ケースがあれだけ熱くなるということは、チップは過熱しているに違いありません。わたしは、BA5000 の周りを広く取り、エアコンの効いた、空気の流れのある状態で使っていたのですが、そんなことでは効きそうにないくらい熱かったです。

ルータは、その後毎日のようにハングアップしました。多いときには、日に何度もハングアップしました。ファームウェアはすでに最新のバージョン 6.06 になっていたので、BA5000 のサポートに電話してみました。

このルータは恐ろしい程の熱を放出し、本体は触っていられない程になります。熱いと評判のADSLモデムよりも遥かに熱い。サポートに電話したら、そのことが問題になります。しかし、うちは、ADSLモデムとは距離を置いているし(10m以上!)、横置きじゃなくて縦置きにしているし、周りとの間隔は充分空けているので、熱的には問題なし。
うちみたいに、複数のIPアドレスを使用するところでは、他にも問題が起こっているらしい。ハングアップするという問題は何件も報告されていて、メーカー側も、その問題があることを認識しているということでした。
そこで、未公開の最新ファームウェア 6.08 を送ってもらい、様子をみることになりました。

最新ファームウェア 6.08 をインストールして、様子見が始まったのだが、いきなり 30 分でハングアップ。再起動して運用するも、再び3時間後にハングアップ。
これではダメだ。再度サポートに電話する。

状況を説明して、なんとか対応してくれと言った。他のわたしの同じような使い方をしている人には、どのような対応をしているのかと聞いた。そうしたらすごい返事が…。今のところ、対応は不可能だそうです。同じ NTT-ME の BA512R だったら比較的安定しているから、購入したショップで交換してもらってくれ、ということです。なんということでしょう。こんなことで良いのでしょうか?
…とは言え、BA5000 は、熱的にもとても不安があるため、この際だから、交換してもらうことにした。なんとか動かすよりも、スペック的に低くても、安定して動いているルータの方がいいと思った。

…というわけで、早速交換してもらいに行って、BA512R もその店に在庫があったので交換となった。差額もちゃんと返金してもらった。
安易な解決だけど、まあこれで良いと思う。BA5000 は、これからも問題の多さは引きずって行くのではないかというような気はする。

BA512R の方は、熱もほとんど放出せず、動作も非常に安定しています。
スペック的に BA5000 よりも劣るところも多いのですが、安定していることに比べたら、些細な欠点のように思います
今後、いいルータが安くなれば、そちらを考えたいと思います。
今は、複数IPアドレス対応のルータが少なすぎますからねぇ…。


DION Standard の解約

今まで使用していた DDI の DION Standard は、InfoSphere が開通して、すぐに解約手続きをしました。DION Standard は、月の途中で解約をしても、日割りで利用料を計算してくれるので、なるべく早く解約した方が得だからです。

以前から DDI に、解約は何日前くらいにすればいいのかを聞いていたので、1週間もあれば余裕で解約できると思っていましたが、電話したら15日もかかると言われてしまいました。
同じ DION のサービスに乗り換える場合は、3日程でもできるのですが、そうでない場合は15日くらいかかってしまいます、だって。別のプロバイダに乗り換えることはすでに話していただろうー。ウソツキヤロー。

なるべく早くせい、と言ったら、なるべく早く解約できるように、調整します。ということでした。そして、その後、8/8 に解約できる旨、連絡が入ったのです。
けっこう早くなりました。やっぱ、言ってみるものです。

この解約の日付までに、完全に環境を InfoSphere の方に移転しないといけませんが、まあ、余裕でしょう。


環境の移転は険しい茨の道 (2)

新しく取得したドメインのネームサーバ情報の書き換えは、なかなかうまくいきません。ネームサーバが、そのレジストラのシステムから認識されない旨エラーメッセージが届きます。
しかし、ちゃんと登録されているのです。これは困った。
登録できない旨、レジストラに英語でメールを書いたのですが、なかなか返事が来ません。

結局、メールを待っていても埒があかないので、別のネームサーバを登録することにしました。元々、プライマリは自宅のネームサーバでセカンダリは InfoSphere のネームサーバを登録しようとしていました。しかし、InfoSphere のネームサーバがレジストラのシステムで認識されていないっぽかったので、セカンダリも自宅のネームサーバを指定しました(自宅の2台目のネームサーバ)。
そうしたら、なんとか設定は正常終了しました。あとは、この情報が世界に伝播するのを待つだけです。

ここまで、試行錯誤の連続でした。ドメインの設定変更は、実際にうまくいっているかを確認するのに時間がかかるため、設定の変更をしたあと、それがなかなか反映されなくて、遅いな遅いなと思っていたら、実はミスっていた…。そんなことがよく起こります。まあ、わたしのチェックが甘いのも悪いのですが。
そんなわけで、うちのサーバ環境の移転まで、だいぶ時間がかかってしまっています。8/8 の DION Standard 解約までには済ませないといけないのに、どんどん時間が経ってしまいます。

新しいドメインのネームサーバ情報が世界に伝播したところで、うちでホスティングしている、全ドメインのネームサーバの情報を書き換えます。
これも、設定情報が世界に伝播するまで、最大48時間程度かかってしまいます。

ようやく、全ドメインの情報が世界に伝わった頃、いよいよサーバの移転となります。サーバを物理的に新しいネットワークに接続したのち、ネームサーバ、ウェブサーバ、メールサーバなどの情報を書き換えていきます。

ルーティング情報の書き換えではちょっとツマヅキました。なにしろ、新しいネットワークのLAN上には、グローバルIPアドレスのホストとプライベートIPアドレスのホストが混在しているからです。

曲がりなりにもネットワークの設定は終了し、うちのサーバは、新しいネットワーク経由でアクセスされるようになりました。
まだおかしい箇所もいくつかあるのですが、なんとか使えるレベルにはなりました。

気になるサーバのレスポンスですが、かなり良くなったと思います。ネットワークの速度が向上したのと、主要サイトへのホップ数も減りました。実は、DION から InfoSphere に乗り換える時には、主要サイトへのホップ数も増えてしまって、いやだなあと思っていたのですが、逆に減ったので驚きました。
今まで、DION Standard から、フレッツADSLに乗り換えるのを躊躇していたのが嘘のようです。以前から劣る箇所は、常時接続ではなくなったことですが、セッションキープアライブを有効にしているので、とくに問題にはならないと思います。

本来、サーバの移転は、そのサーバを古いネットワークと新しいネットワークの両方に同時に接続して、一時的にネットワークインターフェースに両方のIPアドレスを設定して運用するものなのでしょうけど(自信なし)、はじめはそのように作業していたのですが、どうも思い通りに動いてくれないので、挫折して、上記のようなプリミティブな方法になってしまいました。
一時的な運用でトラブって、時間を費やすのもアレですので…。
時間が解決してくれる、安易な方法を採用してしまいました(汗)。