CREATE 2001/03/21

スプーン曲げ(2)

※この文章はスプーン曲げを書いたところ、読者からの種明かしの問い合わせが多くなり、書いたものです。


昨年末に、スプーン曲げについて書いたところ、多大な反響をいただき、驚いています。

発端は、掲示板で、スプーン曲げを伝授してくださいという、スプーンさんの書き込みでした。
(スプーンさーん! 見てますかー!?)

このときは、時間ができたら書こう、くらいにしか思っていませんでした。

ところが、その書き込みから1箇月。
メールでの問い合わせが、だんだん増えてきて、メールの応対もそれなりに時間がかかるので……ということで、続編を書くことにしました。(1日に何通も来たら、やっぱ書かざるを得ないでしょう)。

はじめに断っておきますが、この文章は、超能力としてのスプーン曲げを否定するものではありません。あくまでも、わたしがマリック氏の番組を見て実践した結果を報告するものです。


まず、スプーンを用意します。
カレーを食べるときに使うような、ごく一般的なスプーンです。

図1を見てください。(絵が下手で申し訳ない)。
矢印で示す部分に左手の親指の腹を当て、手のひらで包むように握ります。
「STAINLESS STEEL」などと書かれていることが多いらしいです。
ここは、スプーンの柄の、いちばん細い部分ではなく、そのちょっと下になります。
図2は、握ったところを、横から見た状態です。

図3は、図2を正面から見た図です。
そして、図3の示すように、右手の人差し指をスプーンに添えます。

気合を入れて、人差し指を引きます。
引く方向は、図4のように、弧を描くようにします。
「力を入れずに曲がる」ということですが、全く力を加えなければ当然曲がりません。
でも、ほんとうに弱い力で充分です。

マリックさんは、「曲がれ!」と言いながら神経を集中してください、とのことでした。

図5のように、左手の親指を添えた箇所より、ちょっと上、つまり、スプーンのいちばん細いところがグニャリと曲がります。

初めてこれをやってみたとき、弱い力を加えていただけなので、自分では曲がるとは思わなかった。
…けど曲がりました。

つまり、こういうことでしょう。

スプーンは、こんなに弱い力で曲がるわけない、との固定観念がある。
しかし、実際は、スプーンは、コツさえつかめれば、弱い力で曲がってしまう。
自分で弱い力を加えてみて、曲がってビックリする。
そして、こんな弱い力で曲げることができるならば、超能力ショーで応用できてしまう…。

科学的に言うと、それは「てこの原理」で説明できると思います。
(てこの原理を忘れちゃった人は、理科の教科書か何かで復習してくださいね)。

図6を見てください。
親指で押さえている箇所が支点です。
右手人差し指で力を加える箇所が力点。
そして、作用点が、スプーンの一番細いところ、つまり、一番弱いところにくるようにする。

そうすると、弱い力を力点に加えるだけで、その何倍もの力を作用点に作用させることができる。
そして、その作用点は、スプーンで一番弱い箇所だったりするので、曲がる。

以上が、わたしがマリックさんの番組を見て実践した結果と、その考察です。

さあ、みんなも、曲げてみよう!
そして、結果を掲示板に書いて欲しい。
曲がらなかった人も、書いて欲しい。
絶対書いてね!

それから、くれぐれも、スプーンの曲げすぎに注意!!
あとで見つかって、怒られても知らないぞ!


やってみたら判るのですが、ユリ・ゲラー氏、清田氏のスプーン曲げは、上記の原理では説明が付かない気がします。

曲がり方が、根本的に違っているようです。

彼らは曲げることなく、切断してしまったりします。

マリックさんも、この点には言及しませんでした。

…が、トリックをつかんでいる風にも思えました。

わたしには全くわかりませんでした。

知っている方がいましたら、掲示板またはメールで教えてくださいね!