CREATE 1999/07/16

立山黒部アルペンルート (5)
第2日目 (1999/07/04 Sun)


立山登山

みくりが池温泉での宿泊は、 某氏のいびきであまり眠れませんでした。
朝方は、足攻撃を受けるし…。

眠れないついでに、深夜3時か4時頃(?) 窓を開けて外を覗いてみました。
やっぱ天気が気になりますからね。
…そしたら、ものすごい霧でした。
まるで、窓の外に、わた菓子が詰まっているかのようになっていました。
手を伸ばしてみたら、わた菓子に手を突っ込んでいるかのようになるのです。

こりゃ、いい感じです。
山の早朝に霧が立ちこめていると、次の日は晴れることが多いような気がします。

というわけで、また眠りに就いたのですが、 朝になって起きたとき、外を見たら…。
すばらしい天気でした。
山が遠くまで見回せます。
昨日はまったく見えなかったのですが、尾根とか谷とかきれいに見えます。
地獄谷って、こんななってたんだねー、とか。
雪もたっぷり積もっています。
昨日の荒天がウソのようです。

朝食は6時から8時です。
朝食は7時から、と聞いていたと思ったのに…。
館内放送で食事の案内があったので、7時だと思ったら、まだ6時でした。

食事して、いろいろと朝の儀式、それから、ちょっぴり眠ったりもする。
8時前に、みくりが温泉を出発する。

昨日、霧がかかって、わけがわからなかったのですが、 みくりが池って、こんなだったのかー、ってな感じです。
1粒で2度おいしい、って感じ?


みくりが池

登山の前に、室堂ターミナルに戻って、水などを確保します。
わたしは、ミネラルウォーターの中身を空にして、 「立山玉殿の湧水」をくみます。
ここの水は、立山主峰の雄山から、300年の歳月をかけて、 フィルターを通って、ここに流れてくるとのこと。ホンマかいな。
でも、ほんとにおいしいですよ。


立山玉殿の湧水

さて、登山なんですが、いきなり、雪道を歩くことになってびっくり。
雪の斜面にそって、ほぼ垂直に道が切られているのですが、 当然、あまりしっかりしていない。
落ちそうで怖いです。
雪道は滑べるのですが、コツを覚えたら普通の道より楽でした。

今回、わたしたちは、立山の主峰、雄山に登るのですが、 ガイドブックなどには、往復4時間と書いてあります。
雪道なので、いくらか余計にかかってしまうとは思いますが…。


立山

立山

立山

途中、一の越山荘という宿泊施設があり、 そこからは、岩場になります。
ゆっくり登らないと、すぐに岩を落としてしまうので、 ゆっくりと登ります。
岩を落すと、ドミノ倒しのように、最終的に大きな岩を落しかねないので、 ほんの小さな石も落さないように注意して登りました。

頂上付近まで、携帯電話が使えるのには驚きです。
頂上間近のときに、電話がかかってきて、「お!? 風が強いな。今どこや?」と言われたとき、勝ち誇ったように、「今、立山です」と答えました。
メールも出しました (スカイメールです)。


一の越山荘からは岩場になる

雄山の頂上には、立山雄山神社があり、おはらいを受けました。
立山の頂上に立つというのは、思った以上に感動しました。
立山は、ひじょうに昔に開かれた山なのですが、 多くの人が、ここを目指して、この山を登ってきたという、 その思いが幾層にもなって押し寄せてくる感じ、と言えばよいでしょうか。


立山雄山神社。なんと、神主さんが居るのです

立山

下りは、ある意味、登りよりも大変です。
どうしても、岩を落してしまいそうになるからです。
まあ、ゆっくり下りましょうと思っていたのですが、連れが早いです。
こっちは、一人で遅れまくっています。
ゆっくり降りているし、電話はするわ、写真を撮りまくるわで、 どうしても時間がかかってしまいました。

ゆっくりと歩く理由は、ほかにもあります。
都会を離れて、山に入るとき、違った時間軸を感じたいです。
ゆっくりと歩くと、普段なら目に入らないようなことを見れます。
ノロイというのとはワケが違うと思っています。
違った意味で、スピード感を味わえるような気がしています。

雪道の下りは、岩を落す心配がないし、 膝に負担がかからないので、非常に楽ですね。
楽しかったです。

登りのときに、道からちょっと離れた岩の上に雷鳥がいたのですが、 下りのときには、その雷鳥が、道のすぐそばまで来ていました。
ほんの1メートルくらいのところに居ました。
とても人間に慣れていて、近付いても逃げようとしません。
近付いて、写真を撮ってきました。


雷鳥がいました

つづく