CREATE 1999/9/10

東北ツーリング4日目 (1999/8/9 Mon)


鼠ヶ関、温海温泉

今朝は疲れていたので、ちょっと遅めの、5時半くらいに起きて6時半くらいに出発しました。 笹川流れから北上。

鼠ヶ関の念珠の関所跡、弁天島、念珠の松、源義経上陸地の碑などに行く。
念珠の松は、これはものすごいです。
わざわざ見に行くほどのこともないと思いますが…。
念珠の関所跡は、思いっきりシケてました。あとは想像力で補う、というところですが、これでは想像するって気にはなりませんので…。


念珠の関跡


弁天島


念珠の松

温海温泉に寄って行くことにします。
松尾芭蕉の足跡を辿っているつもりです。
あ、書き忘れましたが、念珠の関所跡も、芭蕉の足跡を辿ったつもりです。
温海温泉はいかにも温泉地っていう感じのところでした。
けっこう大きな温泉地なので、自力で共同浴場を探すのは時間の無駄です。
井戸端会議(?)をしていたおっちゃんに聞いたら、喜んで教えてくれました。
ここの温泉は熱くてよかったです。

さらに北上して、鶴岡に入ろうかというところですが、今回は鶴岡を通過して、酒田に入ります。

鶴岡から酒田に入ろうかというところで、わたしの前を走っていた軽四のワンボックスが、 いきなり片輪走行になったあと、弧を描くように左に進路をとり、そのまま崖下に転落し、最後は真逆さまになる、そんな事故になりました。
わたしは普段から車間距離だけは充分に取るようにしているので、巻き込まれずに済みました。
ほとんど前触れなくひっくり返った感じなので、車間距離を充分取っていなければ、 巻き込まれていたかも知れません。
結局、わたしは警察が来るまで待って、事故の状況を説明することになりました。
軽四に乗っていたのは、60を超えたくらいのおじいちゃんとおばあちゃんだったのですが、 シートベルトをちゃんとしていたためか、軽い怪我だけで済んだようでした。
車って、あんなに前触れなく、簡単に、ひっくり返るのかー。これからも注意しよう。。。


わたしの目の前で崖下に転落した軽四
手前に一度バウンドした痕跡がある


酒田

間もなく酒田に入りました。
はじめに旧鐙屋に行きました(310円)。
旧鐙屋というのは、江戸時代の廻船問屋の鐙屋の跡です。
旧鐙屋の隣には、その末裔の人が住んでいるようでした(ほんとか!?)。
中では冷たい水を振舞ってくれるのが嬉しい。今日はほんとうに暑いので。

旧鐙屋の近くには、本間家旧本邸というのもあり、
こちらの方が当時の規模は大きかったのですが、 旧鐙屋と同じようなものだと思って、結局中には入りませんでした。
こちらは入館に600円もかかりますし…。
庭までは無料で入れるので、それだけでも雰囲気は伝わってきましたし、玄関のところにある、樹齢400年の赤松も見たし、いいかなー。


旧鐙屋

次に山居倉庫に行きました。
ここは、江戸時代に、庄内米を全国に運ぶための基地だったところです。 当時、酒田米穀取引所もあったところで、それも興味深いです。
山居倉庫の1棟が庄内米歴史資料館になっていて、酒田米穀取引所のこととか、 いろいろ興味深いことがわかります。
入館300円ですが、それ以上の価値があります。
驚いたことに、山居倉庫は、現在でも庄内米の海運基地として使用されているということです。
さすがに、当時にくらべたら、規模は非常に小さいですが…。


山居倉庫

酒田は、ほかにもいろいろ史跡が残っているので、なかなか飽きないです。
ただ、わたしは、暑さでヘバっていたので、
立っているのが精一杯というような状態だったのです。
酒屋に行って薬を買って飲んだり、 薬局に行って、アリナミンVドリンクを飲んだり、 いろいろ栄養を補給したりしてみました。
ただ、即効というわけには行かないようで(当たり前)、今日はもう限界です。

近くで民宿を探してみました。
いろいろ当たってみましたが、結局、余目町の民宿ふきのとうに泊まることにしました。
洗濯もできるし、安かったし、文句ありませんでした。
ただ、チェックインが16時だったので、それまで時間をつぶさないといけないです。

体調がちょっと復活しはじめたので、土門拳記念館に行くことにしました。
ここは、土門拳の全作品を収蔵した写真美術館なのです。
わたしは土門拳は、名前は知っていたけど、写真をじっくり見たことはなかったのですが、 ひと目見て、ファンになってしまいました。
はじめは有名人のポートレートを見たのですが、 それらのポートレートからは、被写体の人物の性格までが伝わってきました。

そのあと、古寺巡礼の作品を見たのですが、この良さは言葉ではちょっと表現できません。
被写体の選び方もさることながら、その魂をこめて被写体をフィルムに焼き付ける様子が 浮かんでくるようです。
その被写体にかける情熱が伝わってきて、思わず涙するような写真もありました。

ここは土門拳の全作品を収蔵しているのですが、当然すべての作品を展示することは不可能なので、定期的に倉庫のものと展示場の作品を入れ替えています。
だから、また酒田に行く機会があれば、ここはチェックしないといけませんね。


土門拳記念館の廊下(作品を撮影できないので)


余目 民宿ふきのとう

土門拳の写真を見ているうちに16時になったので、民宿に向かいます。
余目町(あまるめちょう)は、酒田市からはとても近いのです。

民宿は、すごくきれいなところでした。
若い人がやっているので、お姉さんということにしましょう。
たぶん、わたしと年齢はほとんどかわらないんだと思います。
お姉さんも、すごくいい人で、料理を一生懸命作ってくれている姿が心をうちます。

早速、洗濯機をセットしておいて、お風呂に入りました。
なんだかメチャ身体が休まります。

久しぶりにテレビを見ながら、これまで撮影した写真を見てみます。
これができるからデジカメはいいよね。
すでに、コンパクトフラッシュはいっぱいになり、既にノートパソコンに移し変えたりしていたのですが、バッテリーを温存するために、写真を見ることは全然していませんでした。
すでに相当多くの枚数を撮影しています。
1日あたり100枚以上撮影しています。
デジカメを買い換えたことにより、写真の撮り方が変わってしまいました。
今日、土門拳の写真を見たので、明日からもっと変わると思います。
いい写真を撮るためには、それまでに撮った写真をチェックすることは大切です。

6時半になって、食事が出来たと連絡を受け、食堂に行きます。
今日の宿泊は、わたしと、あとは仕事で泊まっている4人連れです。
そのうち、1人は何日か前からここに泊まっているみたいでした。
残りの3人は、今日到着したみたいです。

わたしは、そのうちの1人に話しかけてみたのですが、とても話が合ってしまって、民宿のお姉さんも一緒になってずっと話していました。
どちらもすごくいい人で、話すのが楽しいです。

夕食ですが、食材はそれほど高いものを使用している感じではありませんが、手はひじょうに込んでいます。
安くおいしいものを作ろうという感じで、とても好感が持てます。
ごま豆腐とか、一見手羽先のようだが、それをすり身にして、更に何か加えて、 元の手羽先のように加工してあるもの。どっちもおいしい。
しかし、何よりも、ごはんがおいしい。庄内米のおいしさ、そして、やっぱ、炊き方が上手なんだと思います。ごはんがおいしいというのは、本当に嬉しいです。

夕食のあと、洗濯物を干します(忘れてました)。
ここは、お風呂の更衣室に、洗濯物を干すスペースを用意してくれているのですが、やっぱり、自分の部屋に干すほうが安心なので、自分の部屋に干すことにします。
洗濯ロープを部屋に張るのですが、どんな部屋にも、何かしら、取り付ける方法が見つかるものですね。

つづく