大事にしていると言いつつ、 ペダルのベアリングを、完全グリス切れ状態にしてしまったりと、 けっこうラフに使っています。
…っていうか、普通はチャリンコのメンテって、 あんまりしないじゃないですか。
フロントブレーキと、タイヤの空気圧以外は、あまり見ることないです。
というわけで、先日、ペダルのオーバーホールをしました。
まさかグリスが完全に切れているとは思いませんでしたので、 分解したときに、ベアリングの剛球をあたりにブチまけてしまいました。
グリスが付いていれば、ブチまけても、どこかにくっ付くので見つけやすいのですが、 今回、完全に乾いてしまっていたので、ブチまけたとき、
地面で跳ねまわって、そのまま行方不明になってしまったのです。
4つも失ってしまいました。 でも、わたしは予備の剛球をいっぱい持っているので、安心です。
ボトムブラケットのオーバーホール
そして、本日のメニュー。
ペダルのオーバーホールの次は、ボトムブラケットのオーバーホールです。
始める前は、けっこう簡単に考えていたのですが、いやはや、大変でしたよ。
クランクアームは、クランクシャフトの左右端に、 ピンとナットで留めてあります。
ナットをはずしてみたものの、ピンの抜き方がわかりません。 想像するに、単に差さっているだけと思えるのですが、 金槌で叩いても抜けません。
KURE 5-56 (潤滑油) をいっぱい注いでからやってみても、まったく抜けません。
困ったときには、林さんに聞くしかない。
(林さんというのは、わたしがいつもお世話になっている、 近所のバイク屋のお兄さんです)。
OW-1 を押して、林さんに聞きに行ったのですが、 わたしの想像通り、単に差さっているだけなので、ナットをゆるめにつけて、 金槌で叩いてやれば良い、ということでした。
で、またチャリンコを押して帰って、言われた通りにやってみたのですが、 抜けやしない。
1時間以上も格闘していたのですが、ピクリとも動かないので、 もういちど林さんのところに持って行きました。
さすがにプロは工具の使いこなし方が違いますね。 大きなモンキーレンチと、プライヤーと、大きな金槌を巧みに組み合わせて、 「これは硬いなー」と言いつつも、30秒くらいで抜いてしまいました。
これはすごいです。
林さん、どうもありがとうございます。
左クランクアームを外したところ | BBの左フタを外したところ |
BBの左フタとベアリングを外したところ。 強烈に汚れていますね | 同じく (きれいにした後です) |
えっと、林さんのおかげで、左側のピンを抜くことができました。
ひょっとしたら、左側の1本抜けば、 右側から、フロントのギアが抜けるかな、と思ったのですが、ダメでした。
右側のピンも抜かないといけないようです。
林さんがやっていたのを参考に、右側のピンを抜こうと思ったのですが、 これがまたヒジョーに硬い。
ピンを金槌で打つために、クランクアームを支える必要があるのですが、 極めて強い力で打たなければならないので、ジャッキで支えることにします。
ピンの上部にモンキーレンチを当てがって、それを金槌で力いっぱい打ちます。
こんなに力入れて打っても大丈夫なんかいな、と思うくらいの力で打ちます。
近所に、金属を金属で叩くときの音が響きわたります。
ほんとうはもうちょっと大きな金槌が欲しいところなのですが、 あいにく見つかりませんでした。
思いっきり打つこと数十回、ようやくピンが抜けました。
クランクシャフトから、 フロントギアと右クランクアームを外すことができました。
そして、左側から、クランクシャフトを抜くことができるようになります。
この、クランクシャフトが通っている部分のことを、 ボトムブラケットというみたいですが、 やー、汚ないですね。
ボトムブラケットの左側のフタ (?) はすぐに外れたのですが、 右側が外せません。
プライヤで回してみたり、マイナスドライバーと金槌で回転方向に叩いてみたり、 いろいろやったのですがダメでした。
これも1時間くらい粘ったでしょうか。
とうとう諦めて、また林さんのところに行きます。
林さんのお兄さんの方は忙しそうにしていたので、 おじさんの方に頼みに行きました (こちらは自転車屋さんです)。
やりたいことを説明したら、 「これはドライバーで叩くしかないんですわ」と言う。
わたしもいままで1時間もその方法でやってきたのだから、 いくら自転車屋といえども、苦労するんじゃないかと思っていたら、 林さんのおじさんは、ドライバを金槌で叩いて、
10秒くらいで外してしまいました。
ややー、どうなっているんだー!
「親子揃って、林さん、侮り難し!」とか思っていたら、 「逆ネジなんですわー」と教えてくれた。 どうりで外れないはずです。逆ネジだったとは。
林さん、どうもありがとうございます (再)。
ボトムブラケットの中を KURE 5-56 とウェスでキレイキレイして、 クランクシャフト、ベアリングの剛球などもきれいにして、
グリスアップして組み付ける。
回してみると、回転がスムーズになった気がする。
気がするだけでちっとも良くなっていないのかも知れませんが、 こういうのは気持ちの問題だから、それはそれで構わないのです。
ボトムブラケットの中がきれいになったことだけは確かなので、 その事実がいちばん大切なのです。
クランクシャフト (まだ汚れていますね) と、 BB左フタ (こっちはきれいにした後) | BBからクランクシャフトを抜いて、 中をきれいにしました (まだけっこう汚いですが…) |
BBの右フタ | BB内のベアリング |
クランクシャフト | クランクシャフトにグリスを塗って、 ベアリングを乗っけてから組み付ける (邪道ですか?) |
BBに全ての部品を組み付けたあと |
クランクアームやペダルも汚れをぬぐって組み付けます。
フロントのギアはとってもきれいになったのですが、 ペダルなんかは、あまりきれいにはなりませんね。
ペダルは、アセンブリーで交換してしまったほうが良いかも知れませんね。
フロントギアと右クランクアーム | 左クランクアームとペダル |
チェーンもきれいにします。今回はウェスで拭うだけですが、 半年前くらいに、洗剤ですっかりきれいにしたばかりなので、 今回はこれでカンベンしておきましょう。
…というわけで、ボトムブラケットは、けっこうきれいになりました。
次回は、フロントハブ、リアハブ、フリーホイールなどを、 オーバーホールしようと思います。