みくりが池温泉での宿泊は、 某氏のいびきであまり眠れませんでした。
朝方は、足攻撃を受けるし…。
眠れないついでに、深夜3時か4時頃(?) 窓を開けて外を覗いてみました。
やっぱ天気が気になりますからね。
…そしたら、ものすごい霧でした。
まるで、窓の外に、わた菓子が詰まっているかのようになっていました。
手を伸ばしてみたら、わた菓子に手を突っ込んでいるかのようになるのです。
こりゃ、いい感じです。
山の早朝に霧が立ちこめていると、次の日は晴れることが多いような気がします。
というわけで、また眠りに就いたのですが、 朝になって起きたとき、外を見たら…。
すばらしい天気でした。
山が遠くまで見回せます。
昨日はまったく見えなかったのですが、尾根とか谷とかきれいに見えます。
地獄谷って、こんななってたんだねー、とか。
雪もたっぷり積もっています。
昨日の荒天がウソのようです。
朝食は6時から8時です。
朝食は7時から、と聞いていたと思ったのに…。
館内放送で食事の案内があったので、7時だと思ったら、まだ6時でした。
食事して、いろいろと朝の儀式、それから、ちょっぴり眠ったりもする。
8時前に、みくりが温泉を出発する。
昨日、霧がかかって、わけがわからなかったのですが、 みくりが池って、こんなだったのかー、ってな感じです。
1粒で2度おいしい、って感じ?
登山の前に、室堂ターミナルに戻って、水などを確保します。
わたしは、ミネラルウォーターの中身を空にして、 「立山玉殿の湧水」をくみます。
ここの水は、立山主峰の雄山から、300年の歳月をかけて、 フィルターを通って、ここに流れてくるとのこと。ホンマかいな。
でも、ほんとにおいしいですよ。
さて、登山なんですが、いきなり、雪道を歩くことになってびっくり。
雪の斜面にそって、ほぼ垂直に道が切られているのですが、 当然、あまりしっかりしていない。
落ちそうで怖いです。
雪道は滑べるのですが、コツを覚えたら普通の道より楽でした。
今回、わたしたちは、立山の主峰、雄山に登るのですが、 ガイドブックなどには、往復4時間と書いてあります。
雪道なので、いくらか余計にかかってしまうとは思いますが…。
途中、一の越山荘という宿泊施設があり、 そこからは、岩場になります。
ゆっくり登らないと、すぐに岩を落としてしまうので、 ゆっくりと登ります。
岩を落すと、ドミノ倒しのように、最終的に大きな岩を落しかねないので、 ほんの小さな石も落さないように注意して登りました。
頂上付近まで、携帯電話が使えるのには驚きです。
頂上間近のときに、電話がかかってきて、「お!? 風が強いな。今どこや?」と言われたとき、勝ち誇ったように、「今、立山です」と答えました。
メールも出しました (スカイメールです)。
雄山の頂上には、立山雄山神社があり、おはらいを受けました。
立山の頂上に立つというのは、思った以上に感動しました。
立山は、ひじょうに昔に開かれた山なのですが、 多くの人が、ここを目指して、この山を登ってきたという、 その思いが幾層にもなって押し寄せてくる感じ、と言えばよいでしょうか。
下りは、ある意味、登りよりも大変です。
どうしても、岩を落してしまいそうになるからです。
まあ、ゆっくり下りましょうと思っていたのですが、連れが早いです。
こっちは、一人で遅れまくっています。
ゆっくり降りているし、電話はするわ、写真を撮りまくるわで、 どうしても時間がかかってしまいました。
ゆっくりと歩く理由は、ほかにもあります。
都会を離れて、山に入るとき、違った時間軸を感じたいです。
ゆっくりと歩くと、普段なら目に入らないようなことを見れます。
ノロイというのとはワケが違うと思っています。
違った意味で、スピード感を味わえるような気がしています。
雪道の下りは、岩を落す心配がないし、 膝に負担がかからないので、非常に楽ですね。
楽しかったです。
登りのときに、道からちょっと離れた岩の上に雷鳥がいたのですが、 下りのときには、その雷鳥が、道のすぐそばまで来ていました。
ほんの1メートルくらいのところに居ました。
とても人間に慣れていて、近付いても逃げようとしません。
近付いて、写真を撮ってきました。