CREATE 1999/10/22

東北ツーリング19日目 (1999/08/24 Tue)


夏油温泉

夏油キャンプ場での不思議なキャンプの次の日、外は土砂降りでした。
夜から既に降り始めていたので、夜に思いっきり降ってくれて、 明日の朝に止んでくれれば嬉しいなと思っていたのですが、 現実は、そう甘くなかったのでした。
朝になっても、雨の衰える様子は、全くありません。

わたしは雨が降っても先に進みたいと、ずっと思っていたので、 今日も強い雨の中、撤収をしはじめました。
早朝には、時間を待てば、雨が弱くなるという期待を持って、眠りながら時間をつぶしていたのですが、待っていても止みそうもないので、撤収を開始します。

実は、昨日、テントサイトでテントを張る場所を決めるときに、 このような状態を想定して、 近くに雨宿りできる場所のあるところを選んでいたのです。
だから今日の撤収は、荷物を、その場所に運ぶことから始まったのでした。
雨が強いにもかかわらず、撤収は比較的容易に行なうことができました。

撤収が終わった頃には、雨は小降りになっていたので、どんどん先に進もうと思ったりもしたのですが、せっかく来たのだから夏油温泉に寄って行きたいなと思ったのでした。(洞窟風呂には行きましたが、あれはオマケなので…)。

そういうわけで、夏油温泉の元湯夏油に行ってみたのですが、 また雨が強くなってきました。
やっぱりやめて先に進もうかなとも考えたのですが、 しばらくは雨が弱くなりそうもなかったので、 雨宿りも兼ねて温泉に入っていくことにします。

元湯夏油は、東北でもかなり名湯として有名で、5つの露天風呂が楽しめます。
外来入浴は400円ですから、1湯80円です(?)。
5種類の露天風呂は、それぞれ温度や効能が異なっていて、いろんな楽しみができます。

温泉に入っている間、ずっと土砂降りだったのですが、ここの露天風呂は屋根がついているので大丈夫です。
ただし、これから単車で先に進むことを考えるとメチャクチャ憂鬱です。
雨が弱くなるどころか、だんだん強くなってくるのですから…。

露天風呂に、地元の盛岡から来た人が、本を読んでいました。
読書を中止させて(はっはっは)、話しをしていたのですが、 天気予報によると、今日は1日じゅう、この強い雨はおさまらないだろう、ということでした。
しかし、優れた情報を教えてくれました。
ここ、元湯夏油には、自炊部というのが存在していて、 2000円程度で宿泊できるというのです。
蒲団は借りられないが、部屋がちゃんと1室与えられるというのです。 (蒲団はなくても、シュラフがあるので平気ですから)。
今日は単車で先に進んでもまったく観光どころではないし、 安い宿泊が得られるアテを見つけて、とても魅力的に感じました。
温泉に入りながら、どうしようか考えましたが、 結局、自炊部に宿泊することにしました。

自炊部に申し込んだら、最初2300円の部屋に案内されたのですが、 1800円の部屋もあることが判っていたので、その旨告げたら、「あ、安い部屋がいいの?」と言って、部屋を変えてくれました。
ただし、1人で部屋を占有する場合は、 300円が加算されるというシステムになっているので、 2100円になってしまいますが…。
それでも充分に安いですよね。
この料金で、5つの露天風呂に入り放題なので、非常にお徳だと思います。
(ただし、わたしの場合は、自炊部に申し込む前に、 外来入浴で400円払っているので、ちょっと無駄をしてしまいましたが…)。

部屋はたしかに古くてボロいですが、我慢できないほどのレベルではありません。
民宿だったら当たりハズレがありますが、ハズレの民宿だと、 このレベルの部屋で平気で6千円、7千円取るところはありますからね。
蒲団は借りずに、シュラフで寝ます。
わたしは、シュラフは、とても快適だと思うので、文句のつけようがありません。

自炊部という名前からわかるように、自炊の設備を貸してくれます。
共同の設備ですが、ガスや流しは無料で自由に使えます。
野菜炒めとか、凝った料理をしている人もいました。
わたしは、売店で買ってきたカップラーメンと、ビールでしたが…。
窓から外を見たら、すごい雨なので、泊まって良かったなあ、と思います。
今日、先に進んでいたら、めちゃ不幸なことになっていたのではないでしょうか。
温泉宿に丸一日滞在だから、豪勢な感じがします。 (そして、実際、豪勢だと思います)。
テレビは、1時間100円と有料だったのですが、 この条件だと文句は言えないでしょう。
部屋にはコンセントがあり、電気製品を持ちこむ場合は別料金がかかる、 とあったのですが、ノートパソコンくらいなら問題ないでしょう。
蛍光灯くらいのものですからね。

ここは湯治客が多かったです。
おじいさん、おばあさんがかなり多く、家族連れもいましたし、外来入浴では、若い人も多かったです。
自炊部には、連泊する人が多いのではないかと思いました。

という感じで、けっこう豪勢な一日でした。
朝10時から、次の日の8時くらいまで居ました。
朝10時にチェックイン可能というのもラッキーでした。


夏油温泉 元湯夏油

つづく