ビールを飲んで、気持ちよくなったところで、 ケーブルに乗り込んで美女平に向かいます。
けっこう急な坂を登っていきます。 乗っている時間は、約7分ということです。
2台の車両が、1本のワイヤーケーブルで結ばれているので、 登りと下りが同時に発車し、ちょうど中間地点ですれ違います。
だから、中間地点だけが複線になっていて、あとは単線になっています。
登って行くにしたがい、気圧が低くなってくるのがわかります (み、耳が…)。
霧も濃くなってきました。
写真を見てください。美女平では、霧がひどかったです。
フラッシュを焚いたので、霧の粒が光に反射して、すごい写真になってます。
美女平からは高原バスに乗り換えます。
ちょっと建物から出るだけで、寒いし霧がすごいので驚きます。
景色もぜんぜん見えません。
明日は立山に登山の予定なのですが、こんなで大丈夫なんでしょうか?
高原バスに乗っているあいだも、雨と霧と風がすごくて、 ぜんぜん楽しくありません。
連れは寝てました。
ときおり、霧がサクッと晴れることがあったのですが、 またすぐに元に戻ってしまいます。
高原バスは、途中、弥陀ケ原、天狗平を経由してゆくのですが、 観光どころじゃありませんでした。
まいったね、こりゃ。
今日は、室堂平にある、みくりが池温泉に宿泊です。
室堂ターミナルから、10分くらい歩きます。
一応、室堂ターミナルで、レインウェアを着ます。
10分くらいだから、レインウェアというのも大げさかなとも思いましたが、 せっかく新しく買ってきたので、嬉しがって着てみました。
帽子と、レインウェアのフードも出してきて、完全装備です。
装備も万全に、室堂ターミナルから出ようと思ったら、声をかけられました。
「どちらに行かれますか?」
どのように答えようかと、一瞬考えましたが、
「みくりが池温泉です」
と、具体的に答えると、
「やまなかさんですか?」
と、言われました。
なんで知ってるんだ? と驚いたのですが、 この人は、みくりが池温泉から迎えに来てくれている人でした。
そのうちの1人の女性の方が、 わたしたちを宿まで送ってくれるということです。
わざわざ迎えに来てくれるとは、丁寧なことで…と思っていたのですが、 ターミナルから外に出るときに、その理由がわかりました。
外は、傘もさせない程の嵐でした。
突風が吹くたびに飛ばされそうになります。
5人のうち、信じられないことに、わたしがいちばん体重が重いのですが、 そのわたしが飛ばされるくらいです。
迎えに来てくれた女性の方も、これにはヘキエキしてました。
宿に着いてから、夕食まで時間があったので、 わたしたちは、また嵐の中に飛び出して行きました。
懲りない面々ですね、ほんと (約1名はギブアップして、宿に残りましたが…)。
雨が風に吹き付けられてくるので、 顔をそむけていないと、目や顔に雨が当たって痛いです。
突風に注意しないと、落ちてしまいそうだし。
雷鳥荘という宿のところまで歩いたのですが、 ここから地獄谷を通過すれば、みくりが池温泉に戻れるのですが、雪のため、地獄谷は通行止になっていたので、 元来た道を引き返さなければなりませんでした。
また突風や雨に耐えながら、戻りました。
散歩(?)から戻ってきたら、すぐに夕食になりました。
夕食は17時半です。
ビールがおいしいです。
食堂はギッシリだったので、とっとと切り上げて、温泉に入りました。
ここは、日本で最高所の温泉ということで、制覇できて嬉しいです。
部屋は、6畳間に5人です。
ちょっと狭いようですが、山小屋ということを考えるとぜんぜんOKです。
2年前の、富士登山のときの山小屋の悪夢が思い出されます…。
部屋の中は平和ですが、窓の外は、相変わらず、嵐です。
窓をちょっと明けると、突風が吹き込んできます。
明日のことが思いやられます。