昨日の夜はずっと雨が降っていた気がします。
でも、今朝は、晴れとまではいかないが、天気がよくなってきていました。
雲は相変わらず厚いから、鳥海山は見えそうもありません。
H君が、地元の名物(名前忘れてしまった)を作ってくれるというので、ご馳走になりました。
1つは食べられるけど、2つは絶対ムリ。
おいしいのかおいしくないのかよくわからない。
ひとつ確かなことは、他にはない珍しい食べ物だということです。
この辺の名物(名前忘れた)
地元の人に、中島台がオススメだと教えてもらったので、 H君と一緒に行ってみることにしました。
中島台というのは、湿地帯があり、まだ開発の途中の場所なので、 地元の人でも知らない人が多いのだそうです。
中島台国有林には、獅子ヶ鼻湿原植物群落の163種類のコケ、畸形ブナ林 湧水などいろいろな自然があり、すばらしいところでした。
畸形ブナ林は、この辺りには、こんな木ばっかりなのです。
どうしてこんなものが出来あがったのか、まだ判っていないということです。
H君といろいろ想像しながら歩いていました。
わたしは、ある程度根を張ったブナ林があったときに、 数メートル分の土が、何らかの理由で流れ去ってしまい、 かつて根だった部分に木肌が成長して、幹になったのではないかと想像しています。
この辺りの植物は、まるで動物のようです。
強い植物が、弱い植物を駆逐している様子が窺えます。
ツルのような植物が、木に巻きついて、首を締めています。
木の根が、地表に出た箇所には、木肌が形成されています。
他の植物によって、根ごと追放されてしまっている木もあります。
木の根が、周りの土を失って、必死で石に絡み付いて、自らを支えようとしています。
自力で栄養を確保できなくなった木が、他の種類の木に寄生して、 幹の途中から別の種類になってしまっている木もありました。
その他、弱肉強食のサイクルが見えます。
あと、わたしは今まで、コケというものが、こんなに面白いものだとは、 ぜんぜん知りませんでした。
(今では、どこへ行っても、コケの観察してます)。
コケの群落には、鳥海マリモと呼ばれるコケのカタマリが見られます。
これはマリモではありませんが、マリモに似ているので、そのように呼ばれます。
気持ちいいというか、気持ち悪いというか、とにかく不思議なものです。
出坪というのは、湧水が地面から湧き出るところです。
どうしてこんなに不思議な形になっているのか、H君といろいろ想像したりしていたのですが、よくわかりません。
わたしは、たぶん、地中で発達した伏流水脈に、 その上の土が落ち込んで出坪になったと思うのですが…。
ここを巡るのは2時間くらいかかったのですが、 雨が降ったり止んだりしていました。
湿地帯ですから、雨が降るのも、そう悪くない気もしますが…。
畸形ブナ
畸形ブナ
畸形ブナ林
畸形ブナ林
出坪(湧水)
コケの群落
中島台をたっぷり巡って、H君とは別れました。
わたしは、この付近の最終観光地、H君オススメの元瀧に行こうと思います。
H君は、象潟の蚶満寺、九十九島を観光すると言っていました。
元瀧に付いたとたん、ものすごい雨になりました。
ここは鳥海山の山麓にあたりますが、 地形的に雨が降りやすいということもあるのでしょうが、 いったい、いつになったら、わたしに天気をもたらしてくれるのでしょうか?
元瀧は、鳥海山の伏流水、つまり涌き水だけでできています。
水量を見れば、鳥海山がいかにモノスゴイ山であるかがわかります。
結局、わたしの目の前に姿を現すことのなかった鳥海山ではありますが、 裾野で鳥海山を知る、というのも、粋な経験ではないでしょうか。
瀧の周辺には、湿った空気が流れ込み、冷たい伏流水に触れることによって、 霧が発生します。
瀧までの距離は、ほんのわずかなのに、これだけ霞んでしまうのですから…。
もっとも、このかすみは、雨のせいもあるかも知れません。
写真を撮影するのも大変でした。
カメラが雨で濡れまくりです。
カメラなんて少々濡れても、 写真さえ撮れれば良いのですが、 レンズに水滴が付着すると、モロにそれが映ってしまうのですから、 気を使いますねー。
(このときの雨は、少々濡れる程度の雨ではなく、ひどいものだったのです)。
元瀧
元瀧
元瀧もすばらしく、象潟はほんとうに満足することができました。
これから月山方面に向かいます。
この旅の5日目に、一度月山に行っているのですが、 そのときは、時間の都合で登ることができませんでした。
月山は、今回のわたしの旅の中では、 欠かすことのできない場所のひとつだったので、 今度は、是が非でも登らなければなりません。
しかし、意外と月山は遠くて、今日中に登るのも、 ぎりぎりの時間帯になってしまいました。
しかも、月山に上るためには、トンネルのある新道ではなくて、 旧道のほうを行かなければならないのに、 道を間違えてしまいました。
新道は交通量が多く、追い越しもできないし、 トラックが多いから、汚ない空気を吸いっぱなしでした。
わざわざ汚ない道を通って、遅くなっているんですから、 踏んだりけったりです。
寒河江ダムのところまで来てしまって、そこから戻るのですが、 もう時間は間に合わないと思います。
まったくもう。
でも、今日は天気がイマイチなので、明日までじっくり待って、 天気のいいときに登るのもいいかも知れませんね。
それにしても、登山には時間が足りないが、 登山しないとなると、時間余りまくりなんですけどー。
とりあえず、月山の登山口の、姥沢まで上ってみます。
単なる時間つぶしみたいで、厭なんですが。
姥沢からちょっと下ったところに、志津キャンプ場というのがあったので、 ちょっと覗いてみました。
なんかここ、工事中みたいで、テントサイトは、 思いっきり奥でないと使えないみたい。
しかも、車両は入れないので、重い荷物下げて、奥のほうまで運ばなければならない。
まあ、でも、それなりに使えそうなキャンプ場ではあったので、 管理棟(月山荘がやっています)に聞いてみました。
ここは使用は無料でした。
さっそく申し込みます。
しかし、管理のおばさんが、あまりにも愛想が悪いので、ちょっと気分が悪い。
注意書きをもらったのですが、なんだか、禁止禁止ばっかり書いてあって、 これも気分悪いです。
マナーの悪いやつが居て、管理者としても厭になってしまっているのでしょうが、 それならいっそやめてくれ、と思います。
まあ、そうなったら、そうなったで、 厭でもやって欲しいと思うものなんでしょうけどね。
とにかく、申し込んでおいて、時間があるので、出かけることにします。
もし、どこかにいいキャンプ場があったら、 この志津キャンプ場はブッチしちゃえばいいや、って感じ。
とりあえず、5泊目にキャンプした、大沼キャンプ場に行ってみます。
誰かいないかなと思ったが、誰もいませんでした。
さらに、寒河江方面まで出て、いいキャンプ場ないか探してみることにします。
その前に、寒河江温泉に行ってみることにしました。
寒河江には、市民温泉があるらしいので、電話帳で探して行ってみました。
市民温泉は、100円で入れます。
ものすごい人が多かったです。
蛇口とシャワーなんか、20コくらいあるのに、 並んで待っている人がいっぱいいるのですよ。
天然温泉に100円で入れるものだから、市民がいっぱい来るのですね。
いや、羨ましいです。
また、ここのカウンターのおじさんが、すごくいい人で、 この人の人柄も、ここが繁盛する理由のひとつではないかと思います。
みんなにひとことかけて、そんで、いつもニコニコしているのです。
わたしもちょっとだけ喋ったのですが、言葉がよく通じなくて、 何度も聞き返したりしてしまいました。
申し訳ないです。
温泉に入ってから、キャンプ場を探しにいきました。
河北町の引竜キャンプ場というところを見に行ってみましたが、 ものすごくイマイチでした。
じゃ、次探そうかな、と思いもしたのですが、時刻がっ。
遅いのです。
いいキャンプ場がなかったので、大沼キャンプ場に戻ろうと思います。
志津キャンプ場は遠いので…。ブッチです。
でも、今から戻っても、 明るいうちにテントを設営するのは難しい時間帯になりかけている。
困った。
急いで戻りますが、やっぱ日が暮れてしまいました。
ガソリンがないので、入れようと思ったら、 大沼キャンプ場のある西川町のガソリンスタンドは、 18時には店じまいしてしまうようなのです。
また寒河江まで戻ってガソリンを入れるハメになってしまいました。
もう、踏んだり蹴ったり続きです。
もう真っ暗です。
弁当とビールを買い出しして、大沼キャンプ場に行きます。
大沼キャンプ場は、一度行っているところだから、 真っ暗になってもまだマシと言えます。
しかし、テントの設営は暗闇ではムリなので、 単車のエンジンをかけっぱなしにしておいて、そのライトで設営します。
テントを設営する場所は、単車のある場所よりも、 ちょっと高い場所なので、設営しにくいことこの上ない。
それと、誤算だったのは、このキャンプ場は、蚊がメチャクチャ多いのです。
前回来たときには、そんなことは感じなかったのですが…。
真湯キャンプ場で会ったKさんの教えを守って、 今日、蚊取り線香を買ってきてみたのですが、 テントを設営しているときは効き目なしですからね。